外反母趾

外反母趾の痛みを和らげる正しいケア法

親指の付け根が外側に張り出して痛む「外反母趾」。ヒールやパンプスを履く女性に多く見られますが、近年ではスニーカー派の方や男性にも増えています。放置すると変形が進み、歩くたびに痛みが出ることも。今回は、外反母趾の原因から、自宅でできるケア方法、靴選びのポイントまでをわかりやすく解説します。

1. 外反母趾の原因とは?

外反母趾は、足のアーチが崩れ、親指の骨が外側へ、付け根が内側へと曲がることで生じます。主な原因は以下の3つです。

  • ①合わない靴:先の細い靴やヒール靴で足指が圧迫される。
  • ②筋力低下:足裏の筋肉(内在筋)が衰えることでアーチが崩れる。
  • ③遺伝・体質:家族に多い場合、もともと扁平足や関節が柔らかい体質のことも。

さらに、長時間の立ち仕事や加齢による筋肉の衰えも進行を助長します。症状が軽いうちに対策を始めることが、痛みの悪化を防ぐカギです。

2. 自宅でできる外反母趾セルフケア

毎日少しずつ足を整えることで、変形の進行を食い止められます。以下のケアを日常に取り入れてみましょう。

●足指ストレッチ

親指と人差し指の間を広げるように、手でゆっくりほぐす。1回20秒を3セット。血流と柔軟性を回復させます。

●タオルギャザー運動

床に置いたタオルを足指でたぐり寄せる運動。1日1〜2回行うことで、足裏の筋力がアップしアーチが支えられます。

●足裏マッサージ

土踏まずを中心に、親指で円を描くように優しく刺激。筋膜リリースで足指の動きがスムーズになります。

ケアを行う際は痛みを感じない範囲で。冷えていると筋肉が硬くなるため、入浴後や温タオルで温めてから行うのが効果的です。

3. 靴選びとインソールのポイント

外反母趾のケアでは「どんな靴を履くか」がとても重要です。ポイントは次の3つ。

  • ①つま先が広い:足指が自然に動かせる“ラウンドトゥ”がおすすめ。
  • ②かかとがしっかり固定:かかとが安定すると、親指への負担が減る。
  • ③インソールの活用:土踏まずを支えるアーチサポート付きインソールが有効。

また、ヒールを履くときは3〜4cm以内に抑え、クッション性のある中敷きをプラスしましょう。室内では裸足よりも、足裏を支えるスリッパや五本指ソックスが快適です。

4. 痛みが強いとき・進行している場合の対処法

痛みが強い場合や、親指が重なってきた場合は、専門家の施術が必要です。整体・鍼灸では、足裏やふくらはぎの筋バランスを整え、血流改善や炎症軽減を図ります。また、テーピングで親指を自然な位置に戻す補助も効果的です。

放置すると関節の変形が進み、歩行や姿勢にも影響を及ぼします。早めに専門家に相談し、無理のない範囲でケアを続けましょう。

まとめ:外反母趾は“正しい靴選び”と“足の筋肉ケア”で十分改善が見込めます。日々の小さな習慣が、将来の歩きやすさを守る鍵。今日から1日3分のケアを始めて、足のバランスを取り戻しましょう。

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