
更年期は、女性ホルモンの減少によって体にさまざまな変化が起こる時期です。その中でも見落とされがちなのが足のトラブル、特に外反母趾です。ホルモンバランスの変化により靭帯や筋肉が弱まり、足のアーチが崩れやすくなるため、更年期の女性は外反母趾のリスクが高まります。
本記事では、更年期女性に多い外反母趾の特徴と、その予防・改善のための具体的な対策を解説します。
更年期に外反母趾が増える理由
ホルモンの変化
更年期になると、エストロゲン(女性ホルモン)の分泌が減少します。
エストロゲンは靭帯や関節の柔軟性を保つ役割もあるため、減少すると靭帯が緩み、関節が不安定になります。これが足の横アーチの崩れにつながります。
筋力の低下
加齢とともに足裏や足指の筋肉量が減少し、足の構造を支える力が弱まります。特に足の内在筋が衰えると、外反母趾が進行しやすくなります。
生活習慣の影響
更年期は体重増加や運動不足になりやすく、足への負担が増す時期でもあります。さらに、長年の靴の履き方のクセも影響します。
更年期女性の外反母趾の特徴
- 親指の傾きが徐々に進行する
- 足の疲れやだるさを感じやすい
- 足の幅が広がり、以前の靴がきつく感じる
- 歩行時や立ち仕事で足先に痛みが出やすい
対策と予防方法
1. 靴選びの見直し
- つま先に余裕があり、足幅に合った靴を選ぶ
- ヒールは3cm以下、安定感のある靴底を選択
- 柔らかい素材やクッション性のある靴を活用
2. 足の筋力を鍛える
- タオルギャザー運動で足裏の筋肉を強化
- 足指じゃんけんで柔軟性を保つ
- 裸足で歩く時間を増やす
3. 体重管理
適正体重を維持することで足への負担を減らし、変形の進行を防ぎます。
4. 定期的な足のチェック
鏡や写真で足の変化を記録し、親指の傾きや付け根の膨らみを早期に発見します。
まとめ
更年期女性は、ホルモン変化による靭帯の緩みや筋力低下、生活習慣の影響で外反母趾になりやすい時期です。しかし、靴選びや筋力トレーニング、体重管理を意識すれば、進行を抑えることは可能です。
早めにケアを始めることで、更年期以降も快適に歩ける足を保つことができます。