外反母趾

外反母趾になりやすい人の特徴と生活習慣

Feet of a woman with advanced stage bunion (Hallux abductus valgus)

導入

外反母趾は、親指が小指側に曲がり、付け根の関節が突出してしまう足の変形です。軽度のうちは違和感程度でも、進行すると強い痛みや歩行困難を引き起こすことがあります。

発症には遺伝や骨格などの先天的な要因に加え、日常の生活習慣が大きく関わっています。本記事では、外反母趾になりやすい人の特徴と生活習慣を解説し、予防のための具体的なアドバイスを紹介します。


足の形や骨格の特徴

外反母趾になりやすい足の形として有名なのが「エジプト型」です。

親指が最も長く、他の指が徐々に短くなる形で、靴の先端部分に親指が当たりやすくなります。また、扁平足や開張足もリスクが高い足型です。これらの足型は足のアーチが崩れやすく、親指の付け根に負担が集中します。

さらに、関節が柔らかい人や靭帯が緩い人は、関節の安定性が低いため、変形が進みやすくなります。


女性に多い理由

統計的に外反母趾は女性に多く見られます。その理由の一つは靴の影響です。ハイヒールや先の細いパンプスはつま先を圧迫し、親指を内側に押し込む形になります。また、女性は男性より関節や靭帯が柔らかい傾向があり、変形が進みやすいという生物学的特徴もあります。

さらに、妊娠や更年期によるホルモン変化が靭帯の緩みを招き、足の形に影響を与えることがあります。


靴選びの習慣

サイズが合わない靴を長期間履くことは、外反母趾の大きなリスク要因です。特に、つま先が狭く硬い素材の靴は変形を進めます。大きすぎる靴も、足が中で動くことで摩擦や不自然な力がかかり、親指の付け根に負担を与えます。日常的に長時間ヒールを履く職業や環境の人は、休憩時や移動時に履き替えるなどの対策が必要です。


運動不足と筋力低下

足の筋肉は歩行やバランス保持に欠かせません。特に足裏や足指の筋力が弱まると、足のアーチが崩れ、親指に負担が集中します。運動不足や加齢による筋力低下は、外反母趾の進行を早めます。

デスクワークが多く、歩く時間が短い人や、足をあまり使わない生活をしている人は注意が必要です。


立ち仕事や長時間の負荷

美容師や販売員、調理師など、長時間立ちっぱなしの仕事は足への負担が大きく、外反母趾の発症リスクを高めます。体重が常に足にかかることで、親指の付け根や足裏の筋肉にストレスが蓄積します。

足を休める時間やストレッチの習慣を持つことが予防につながります。


まとめ

外反母趾になりやすい人は、足型や骨格に加えて、靴選びや生活習慣にも特徴があります。

エジプト型や扁平足、靭帯が柔らかい人は特に注意が必要です。また、ハイヒールや先細の靴を日常的に履く人、運動不足で足の筋力が低下している人、長時間立ち仕事をしている人もリスクが高まります。足の形を守るためには、正しい靴選び、筋力維持、足への負担を減らす工夫が欠かせません。

日常生活を少し見直すことで、外反母趾の予防は十分可能です。

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